WEBVTT

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00:00:00.920 --> 00:00:03.040
こんにちは。今回はドラゴンを描いていきます。

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00:00:03.500 --> 00:00:09.060
今回のテーマは創作生物ということもあるので、
らしさに重点を置いて制作していきます。

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00:00:09.400 --> 00:00:10.620
それでは始めていきましょう。

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00:00:11.380 --> 00:00:13.580
はい、まずは当たりをとっていきます。

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00:00:13.960 --> 00:00:19.940
今回は空想生物をモチーフとしているので、
もちろん写真の資料はありません。

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00:00:20.520 --> 00:00:25.240
そのため、ラフで先にイメージを
描き起こしてから制作を始めています。

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00:00:26.220 --> 00:00:28.060
今回は首の長いドラゴンを

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00:00:28.118 --> 00:00:28.958
描こうと思います。

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00:00:29.658 --> 00:00:32.938
この段階では特にパースを意識するようにしましょう。

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00:00:33.618 --> 00:00:35.098
ドラゴンに限らず、

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00:00:35.098 --> 00:00:37.918
想像で物や動物を描く際は、

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00:00:38.338 --> 00:00:40.738
絵としての説得力が求められます。

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00:00:40.738 --> 00:00:44.398
そのため初めの段階からバランスを崩さないように、

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00:00:44.398 --> 00:00:46.378
当たりはしっかりとるようにしましょう。

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00:00:47.158 --> 00:00:48.478
今回のドラゴンですが、

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00:00:48.478 --> 00:00:50.538
様々な動物を引用しています。

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00:00:51.318 --> 00:00:54.158
そのため作品制作に必要な資料は、

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00:00:54.158 --> 00:00:55.618
事前に集めておきましょう。

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00:00:56.236 --> 00:01:03.816
ちなみに今回参考にした動物はアロワナ、トカゲ、
ワニといった生き物を参考にしています。

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00:01:04.376 --> 00:01:09.956
他の空想生物も同じように
大半は元になる動物が存在します。

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00:01:10.776 --> 00:01:17.316
ケンタウロスであればヒトとウマ、
グリフォンであればライオンとタカといったように、

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00:01:17.316 --> 00:01:22.736
様々な動物を引用して
空想生物が作られていることがわかります。

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00:01:23.136 --> 00:01:24.296
皆さんももし

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00:01:24.354 --> 00:01:31.294
空想生物を描きたいとなったときは、
ここはあの動物に似てるなぁといった感じで
観察してみると良いでしょう。

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00:01:32.534 --> 00:01:35.514
今回の線画は少し飛ばし飛ばしでお送りしています。

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00:01:36.314 --> 00:01:44.654
理由としてこういった空想生物の場合は、
全体のバランスを整えるためにも、
いつもよりも時間をかけるようにしています。

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00:01:45.514 --> 00:01:50.154
形が定まっているものでもないので、
焦らずゆっくり丁寧に描いていきましょう。

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00:01:50.594 --> 00:01:52.414
といったところでドラゴンの線画が

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00:01:52.473 --> 00:01:55.093
完成したので、ここから色塗りを開始します。

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00:01:56.073 --> 00:02:02.533
今回の技法は、最初に茶色でモノクロ状に描いてしまう、
グリザイユ技法を採用しています。

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00:02:02.873 --> 00:02:08.733
理由としてはいろいろありますが、
一番は空想生物の形を抑えてあげるためです。

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00:02:09.233 --> 00:02:19.613
特に私はそうなんですが、自分の制作の中で、
自分自身、この絵のここの部分がどういう状態に
なっているのかが、曖昧になってしまうことがあります。

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00:02:20.591 --> 00:02:28.111
理由としては様々存在しますが、
その中でも陰影というのは特に悩む方が多い項目だと思います。

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00:02:29.111 --> 00:02:33.771
それを対処する方法として、
このグリザイユ技法は特におすすめです。

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00:02:34.491 --> 00:02:42.171
描いている対象の造形と、このドラゴンの光源が
はっきり分かるため、以降の制作が非常に楽になります。

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00:02:43.031 --> 00:02:47.571
注意点としては、グリザイユ技法自体が
かなり難易度が高い技法になります。

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00:02:47.571 --> 00:02:48.651
習得には

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00:02:48.709 --> 00:02:53.929
ある程度デッサンの知識と
光と陰影の関係を理解する必要があります。

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00:02:54.529 --> 00:02:58.209
それについて詳しくは光と陰影の動画をご覧ください。

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00:02:59.269 --> 00:03:03.009
ある程度陰影は描き終わりましたが、
これだけでは足りません。

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00:03:03.469 --> 00:03:09.349
より立体感を出すために今度はより濃い色で
細部をどんどん付け足していきましょう。

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00:03:10.649 --> 00:03:14.409
私はここで茶色は使わず青を使用しています。

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00:03:15.589 --> 00:03:16.769
実は茶色と

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00:03:16.828 --> 00:03:27.888
青を混ぜると非常に黒に近い色を作ることができます。
この黒はグリザイユ技法以外にも万能な色として
様々な場面に使われます。

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00:03:29.048 --> 00:03:38.008
なぜ普通の黒を使わないかというと、実は黒そのものの色というのは
光を吸収する効果があります。

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00:03:38.648 --> 00:03:43.848
もちろん混色や活用方法を間違わなければ
何の問題もありませんが、

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00:03:44.946 --> 00:03:50.986
使い方によっては作品を壊しかねる色でもあります。
それは作品の他の

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00:03:50.986 --> 00:03:56.106
色の印象を吸収もしくは
なくしてしまう可能性があるからです。

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00:03:56.886 --> 00:04:02.206
そのため美術系の学校の先生も
むやみに黒を使うことを勧めて

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00:04:02.206 --> 00:04:08.646
いません。ですが、作品によってもちろん
濃い色というものは必要です。そう

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00:04:08.646 --> 00:04:13.006
いった（他の）色を殺したくないという時に
使われるのが、この青と茶色

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00:04:13.064 --> 00:04:15.064
を混ぜた黒に近い色です。

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00:04:15.624 --> 00:04:20.764
比較的簡単に作れる色なので、
皆さんもぜひ使用してみてください。

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00:04:21.604 --> 00:04:25.984
おおよそ影も塗り終わったので、
今度は固有色を塗り足していきます。

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00:04:27.064 --> 00:04:33.664
今回は白いドラゴンを描きたいなぁと思ったので、
その雰囲気に合った青いや緑を付け足していきます。

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00:04:34.964 --> 00:04:38.644
あまり濃い色を使わないように意識しつつ
塗り重ねています。

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00:04:39.604 --> 00:04:41.124
また先ほどグリザイユで

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00:04:41.182 --> 00:04:43.022
しっかりと陰影をつけたおかげで、

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00:04:43.622 --> 00:04:45.402
少し色をのせただけでも

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00:04:45.402 --> 00:04:47.682
雰囲気がしっかりと出ていると思います。

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00:04:48.582 --> 00:04:51.882
明確にゴールが近づいていると感じられるのも

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00:04:51.882 --> 00:04:53.982
グリザイユ技法の一つの魅力ともいえます。

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00:04:55.162 --> 00:04:58.162
鱗や角といった追加したい部分があれば

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00:04:58.162 --> 00:05:00.142
この段階で入れてあげると良いでしょう。

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00:05:01.562 --> 00:05:03.842
一旦は影の部分に対して

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00:05:03.842 --> 00:05:06.762
濃い色を塗って立体感を強めていきます。

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00:05:07.722 --> 00:05:09.202
それをかけ終えた頃には

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00:05:09.301 --> 00:05:11.841
おおよそ固有色が塗り終わっています。

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00:05:34.361 --> 00:05:37.001
ここからは細部の書き込みになります。

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00:05:37.419 --> 00:05:43.839
この工程の重要なポイントとして、
元の生き物の観察を重視してあげましょう。

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00:05:44.959 --> 00:05:52.779
どういった作品でもそうですが、
何かしらのインスピレーションを受けることによって
作品というものは生まれます。

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00:05:53.539 --> 00:05:58.099
また質感という点に関しては本物以上のものは存在しません。

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00:05:59.079 --> 00:06:04.399
特に平面に描き起こすとき、
描写対象の観察は必須になります。

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00:06:05.537 --> 00:06:12.097
今回の場合はアロワナやトカゲといった
ウロコの厚い生き物を主に参考にしています。

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00:06:12.797 --> 00:06:16.117
単純にウロコが参考になるというのもそうですが、

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00:06:16.617 --> 00:06:24.577
ウロコの生え方やウロコの流れといった
全体的な体の構造も非常に参考になります。

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00:06:25.197 --> 00:06:33.597
さらに描写技術が向上すれば、
ウロコの形状だけ変えて流れはそのまま引用する
といったことも可能です。

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00:06:33.656 --> 00:06:37.216
そのためどちらにしても資料集めというのは

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00:06:37.216 --> 00:06:42.676
初心者上級者関係なく
非常に重要な制作工程になります。

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00:06:43.156 --> 00:06:45.436
幻想生物も特にそうですが、

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00:06:45.436 --> 00:06:49.956
実在生物を書くときも作品を書くという風になったら

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00:06:49.956 --> 00:06:52.896
必ず資料集めはするようにしましょう。

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00:06:53.436 --> 00:06:57.436
最終的にそれが最初にも話したらしさにつながるわけです。

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00:06:58.076 --> 00:07:01.716
作品についてですが現在は細い筆を使って

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00:07:01.774 --> 00:07:07.994
そして、全体の重圧感と鱗の細部、
そして輪郭線をより強く描いています。

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00:07:08.634 --> 00:07:10.454
ここでもグリザイユが生きてきます。

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00:07:11.374 --> 00:07:20.234
全体の重圧感がすでにあるので、極端なベタ塗りをしない限り
基本的に思いのまま線を描いても問題ありません。

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00:07:20.814 --> 00:07:23.434
満足をするまで細部を描き進めていきます。

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00:08:03.230 --> 00:08:06.830
おおよそ全体がまとまったのでいよいよまとめに入ります。

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00:08:07.790 --> 00:08:11.830
ここまできたらあとは自分の思うままに
書き進めていきましょう。

95
00:08:12.650 --> 00:08:19.590
パーツごとの色合いや全体的に加筆したい部分を
ここで一気に進めてしまいます。

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00:08:20.290 --> 00:08:26.070
この段階であれば基本的にある程度真似をしたところで
パクリとは言われません。

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00:08:26.709 --> 00:08:29.929
ですので自分の参考にしていた作品などがあれば

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00:08:30.549 --> 00:08:33.429
思い切って同じような色合いにするのも良いでしょう。

99
00:08:34.129 --> 00:08:37.149
造形自体や配色自体を真似てしまうのは

100
00:08:37.849 --> 00:08:40.289
完全にアウトですのでそこは注意しましょう。

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00:08:41.329 --> 00:08:43.429
またもちろん黒も活用しますが、

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00:08:43.429 --> 00:08:46.529
私の場合白も活用して調整をします。

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00:08:47.409 --> 00:08:51.129
黒と同様に白は画面をはっきりさせてくれる色です。

104
00:08:52.129 --> 00:08:54.189
使いすぎると悪目立ちすることも

105
00:08:54.247 --> 00:09:05.227
あるのでこの最終段階で白を使うことが安全かつ効果的です。
また透明水彩の白では再現不可能な色もありますので、

106
00:09:05.747 --> 00:09:15.407
胡粉（ごふん）やインクといった様々な白を用意しておくと
他の制作でもかなり活用できるはずです。
といったところで完成しました。

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00:09:18.207 --> 00:09:20.867
いかがでしょうか。それではまとめに入ります。

108
00:09:22.365 --> 00:09:24.525
ポイントは3つ。まずはグリザイユ技法です。

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00:09:25.265 --> 00:09:30.325
実は正式名称は別にあり、
茶色の場合はカマイユと言います。

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00:09:31.005 --> 00:09:35.825
それと黒と混色黒の違い。
それぞれ別々の利点がありました。

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00:09:36.605 --> 00:09:41.925
そして最後に資料集めの重要性。
これが一番大切だと私は思います。

112
00:09:42.465 --> 00:09:47.825
空想生物にしても想像生物にしても
説得性は重要なポイントです。

113
00:09:48.705 --> 00:09:50.425
皆さんも制作する際は

114
00:09:50.484 --> 00:09:54.004
ぜひ資料を集めてから制作するようにしてみてください。

115
00:09:54.004 --> 00:09:57.084
といったところで今回は以上になります。

116
00:09:57.084 --> 00:09:58.764
ご視聴いただきありがとうございました。